DTM tips 創作

早書き、早作曲についてのあれやこれや

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早書きは音楽制作を請負うなら少なからず必要になってくる能力の一つだと思います。
こおろぎさんも書かれていましたが、
チャンスになる仕事は大抵無茶ぶりです。

僕も過去はとにかく書くのが遅くて悔しい思いをしました。
今はどうかというと、舞台の劇伴案件では月に40曲ほど書くこともざらにあります。
正確に言うと、本番録音の日程や脚本変更によるリテイクや追加を考慮すると
さらに数は増えて納期は短縮されます。
(全然正確に言ってないけど…)

ということで、今回は僕がどうやって早く曲が書けるようになったかについて
振り返ってみたいと思います。

覚えてない。

元も子もありませんが…覚えてないんです。
どうやったっけなぁ〜…
要は場数なのかなぁ。

受験勉強が得意な人はきっと作編曲も早い。

(語弊がありますね。僕はお受験ダメでした。だから始めは書くの遅かったです。)

参考書を読んで、問題集を解く。
要領の悪い人は解けない問題があるとずっっっとそこに停まって先に進まないんです。
で一晩かけて結局1問しかできてないとか。
解らなきゃさっさと解答を見ちゃうか、その問題は捨てて先に進むか。

例えばたった一カ所のコード進行につまづかない。迷わない。
どうにもこうにも煮詰まったらその曲やめて別の曲から作業する。

紙に書き出す

特に制作後半のアイディアは紙に書き出すことにしています。
紙に書くという作業は自覚しているよりもずっと頭の整理に役立ちます。


僕のスタジオには壁にホワイトボード的なシートが貼ってあって
思いついたアイディアをいつでもメモれるようにしてあります。
なので制作中のあれやこれやもそうですが日常のふと湧いたアイディアも
ガシガシ文字化していきます。

7割の完成度で先に進むメソッドは結局時間がかかると思う。

よく、「完璧を目指さないで7割くらいを目安に先に進む」的な
メソッドを音楽に限らず目にしますが、
先に進めない人は「ちゃんと7割」を目指しちゃいます。
僕、そうでした。
「よし!これくらいで7割だな!」ってちゃんと納得して先に進めるんです。
なんのこっちゃです。
これは性格なんで変わりません。変われません。

3割の納得感で諦める

まだまだ全然ダメだなって感覚。
こんなんで先に進んでもろくな曲にならん!
くらいで諦めて先に進んじゃいます。

例えば

①;ピアノでポロポロとラフスケッチをします。

ピアノが下手くそでミスタッチもあるしメロディはコードと当たってて不協和音だし。
でもまあ、テンポ感はこんな感じかな。出だしのコード感も悪くない。
くらいで次行きます。

②;キックとスネアの位置を何となく指ドラムで作ってみる。

何度も弾き直しちゃいけません。
手癖でいいんです。一筆書きでいっきに書きます。
そうすると①で弾いた3割納得のしょうもないピアノとズレが生じるでしょ?

③;それぞれを擦り合せて調整してみる

ほいだらピアノに合わせてキックを調整するか、その逆か。
迷うようなら放置してベース弾いちゃうか。
前の投稿にも書きましたが、木を見て森を見ない状態を意識して避けるのがコツです。
対象がいて初めて判断ができるんです。
ピアノだけ見てても、キックだけに集中してても、解決しません。
結局後でせっかく磨いたそれを崩すことになります。

”結局駄作” を積み上げる

作曲筋は反復しないと発達しません。
今書いているようなメソッドは「いい曲」を書くためのものではなくて
いかに早く狙ったイメージ通りに曲を着地させるかなので
全然アーティスティックな必要はありません。
作曲筋とはつまり判断力の向上なので
これはTry & Errorの繰り返しで身体に覚えさせるしかないと思っています。
なので全力で駄作を積み上げて、凹んで、悔しがる暇があったら次書いてください。

まとめと追記

・とにかく手を止めずに3割程度の納得感のまま筆を進める。
・迷ったら紙に書き出す。
・思いついたアイディアもすぐに文字化する。
・全体像を見ながらTry&Errorを繰り返す。
・駄作を作ることを恐れない。ダメならまた書けばいいんです。

が、しかし、じつはこの繰り返しには大きな落とし穴があります。

裏を返せば「自分の手癖を強化しよう」ってな方向に偏ります。
これはどうしても偏ります。

よく言えば「あなたらしい」「カラーが出ている」
悪く言えば「いつも同じ」「新鮮味に欠ける」

僕の理想は「いつも自分らしく驚きのある曲を書くこと」です。
そのためにも日頃のインプットが大事だと思っています。

ってなわけで、インプットについても近々書いてみようと思います。
長くなったので今日はこの辺で。

今日も最後まで読んで頂きありがとうございます!
ご意見、ご感想をこちらからお聞かせください。
またこんな記事書いてほしいというご要望もお待ちしております。

 

ばいばい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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