ドラムの打ち込みネタその2です。
その1からの流れで実際に参考曲を使ってアナライズを実践してみようと思ったのですが、
ちょっと調べてみると著作権的にJASRACに怒られそうだったので…(泣)
少し視点を変えて書いてみますね。
【今日のポイント】
ドラムの打ち込みだけ見ててもドラムの打ち込みは上手くならないよ。
というお話し。
木を見て森を見ず。的なね。
主役は誰?
これはドラムのアレンジに限った話しではないけど、
「この曲の主役は誰なのか?」をはっきりさせてから作業を始めるのがいいと思います。
歌ものならもちろん主役は「歌」だし、
もしインストなら種々様々。
ある特定の楽器に限らないかもしれません。
主役がメロディとも限らないと思います。
今回の例題はあくまでもドラム打ち込みについてのTipsなので
分かりやすく主役は「歌」のつもりで進めますね。
さてそれでは、
どこから作り始めてもいいのですが
今回は簡単なメロディを先に用意しました。
(テナーサックスで歌メロを打ち込んでいます。)
主役を支える各楽器の役割分担を妄想
「私はこの人のために何ができるだろう?」
この考え方はアレンジする上で常に意識しています。
主役「歌」のことを各バンドメンバーがいかに考えているか、
で、そのメンバー同士で十分に話し合いができているかが大事だと思うんです。
バンド活動を経験されているDTMerさんはすぐにピンと来ると思いますが、
案外見落としがちだなぁ、と思うことがあります。
とはいえ、DTMerは基本的には自分一人で各楽器をアレンジするわけで、
一体誰と話し合うんだと…
いや、要はね、予めの妄想タイムが大事なんじゃないかということですww
妄想ネタよく出てきますな…
ドラムのパターンで歌の聴こえ方が変わる?
先に作ったメロディとドラム+ベースのパターン例をいくつか作ってみました。
【A】
割とオーソドックスですね。
ちゃんと歌詞を歌いたくなる感じすかね?
【B】
【A】と同様に4拍目のスネアでテンポ感を半分にしてますが
よりオープニング感が強く聴こえませんか?
さらにこの上に乗るアレンジは少し派手にしたくなります。
【C】
キック4つ打ちと、スネアが素直に2拍4拍に入ってきます。
しかも少し前のめりで疾走感を作っています。
一番分かりやすくPopになるパターンだと思います。
と、いう感じでやりたいことがそれぞれ明確に違いますよね?
それぞれをワンコーラス目とツーコーラス目で使い分けてもいいかもしれません。
ちなみにこれはどでしょ?
【D】
このリズムフレーズを活かしたいのであればメロディのリズムも少し練り直しかなぁ。
とはいえこれくらいの手数で押し切ることもわりとよくあります。
歌メロの音数が少ないのでこんな感じで隙間を埋めようと思えば埋まります。
であれば歌も少しリズム隊に寄っていきたくなりますよね。
主役に要相談ですねw
それぞれのリズムパターンによってメロディのやりたいことが変わって聴こえるということは
実際のボーカリストは歌い方が変わるということ。
やっぱり主役を支える楽器達がちゃんと役割分担ができている必要がありますよね。
じゃないとボーカルさんはどうやって歌っていいか分からなくなっちゃいます。
それぞれの組み合わせで聴いてみよう。
アレンジが進んで来たらそれぞれの組み合せで聴いてみることにしています。
縦、横、斜めとそれぞれがどのように調和しているかを
注意深く「見る」ことをオススメします。
(”画面"を見るのではなくて”音"を見る感じ)
その1で書いた演奏のなまりの再現みたいなこともここでディテールを
少しずつ追い込んでいきます。
(追い込みすぎずに意識して60~70点ぐらいで先に進みます。)
・例えば
歌 + ドラム
ドラム + ベース
歌 + ベース
歌 + ドラム + ベース
それぞれ特に正解というのはなくて
あるのは好きか嫌いかだけじゃないかと。
あ、あと「踊れるかどうか?」も意識して聴いています。
そこに各作家さんのセンスだとか色だとか、引き出しが出るんだと思うんですよね。
タブーとか禁則的なことも理論書なんかを読むと書いてありますが、
それを知っている上で常識から外れる勢いも大事だと思っています。
まぁ、言うは易しですがw
作業もこの辺りまでくるとさらなる妄想を膨らませやすくなります。
(実際には5割から6割くらいの感じで全体の尺を組み立てて構成を練りつつの妄想ですね。)
今日のまとめ
ドラムの打ち込みだけ見ててもドラムの打ち込みは上手くならないというお話し。
それぞれの絡みがあってひとつのアンサンブルになるのだと思います。
「打ち込み」っていうとなんか無機質な感じがするけど
それはイコール「演奏」で「合奏」なんだと。
まぁ当たり前っちゃあ当たり前なのですが…
ありゃ、また長くなっちまった…
う〜ん、もっと文章書くの上手くなりたいなぁ。
たくさん記事書いて腕磨きまっす。
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