DTM tips 創作

歌ものはカッコいいのにインスト書くと残念になっちゃうのなんで?

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インスト(インストゥルメンタル)って聴くと身構えるDTMerさんたちへ。
べん(@hacoven)です。

ボカロでもバンドでも、歌ものをメインで書いている人が
いざインスト(インストゥルメンタル)を書こうとすると
別人のようにぎこちなくなる瞬間を最近目の当たりにしました。
歌ものの楽曲はセンスの固まりみたいな良質なトラックを作っているのになんで?
って…

と、いうことで、いくつか理由を考えてみましたよ。

理由①そもそもインスト曲をあまり聴かない。

”そもそも”過ぎて理由の一つに挙げていいのか迷いましたが…
一番大事なインプットは聴く事ですよね。
「落語に学ぶ」なんて記事も書きましたが、言ふても音楽人なので
まずは音楽を聴きましょうよと。
で、歌ものだけじゃなくてたまにはインスト曲も聴きましょうよってことです。

僕も作曲を始めた一番最初のキッカケがチャゲアスだったので
その後もずっと「THE歌もの」しか聴いていませんでした。
で、ある日インストを書かなきゃいけなくなって困ったんです。
「あ、俺インスト知らない…」

そんな僕もそうだったんですが、じゃあ何から聴けばいいんだよと。
(ま、好きなの聴きゃぁいいんですけどね…)

歌を聴いて来た人はインストに対しても無意識に”歌える”メロディを求めます。
例えば久石譲さんのピアノ曲を口ずさめる人は多いですよね?ジブリとかお茶のCMとか。
あとは、坂本龍一さんの戦場のメリークリスマスとか。
クラッシックだとベートーベンの運命の冒頭なんてほぼ100パーセントの人が歌えると思います。
「ジャジャジャジャーン!」って。

なのでそういったメロディが有名なインスト曲からまずは聴いてみることをオススメします。

あとは最近だとAmazonMusicのプレイリスト検索は本当に便利です。
例えば”映画テーマ曲”とか”ピアノ曲”で検索するとプレイリストの候補を示してくれます。
アーティストに偏りなく、且つ絶妙な選曲で常に新しい発見発掘を手伝ってくれます。

理由②「歌」という主人公がいないことへの不安。

歌ものの主人公は当然歌ですよね。
じゃインストは?ってなると「主人公がいない!」という錯覚に陥るんです。
これ、錯覚です。
主人公はちゃんといます。
ただメロディではないことがある、という事です。
(サウンドデザイン的なアンビエンス作品とか、ドラムラインとか…)
とはいえ、ほとんどの場合その主人公は歌えるメロディフレーズです。
とくにお仕事でオーダーをいただく場合はたいていメロディを求められます。
メロディをストリングスが担当するのかピアノなのか、
それとも複数いるのかということなんです。
はたまたその複数が同時進行的に書かれているか。

いずれにせよメロディがいるならあとはいつもの歌もの制作と基本的には
やる事の違いはないはずなんです。
そのメロディを惹き立たせるアレンジをすればいいんです。

理由③インスト=クラシック=アカデミック=難しい

完全に先入観ですよね。
インストは音大で楽典の教育を受けていないと書けない。とか
かけても「正しくない」とか。
なんじゃそりゃ…
その「正しい音楽」は一歩間違えるとどこにでもある聴き覚えのある音楽になって
面白くもなんともなくなると思っています。
正しいかどうかじゃなくて「気持ちいいかどうか」です。
で、大抵「気持ち悪い」は楽典的にも間違っているということです。
順番が違います。

理由④構成が分からない

歌ものだとAメロ→Bメロ→サビ、みたいな定石のようなものがあるけど
インストはもっと自由です。
いや、歌だって自由に構成されている方は沢山いらっしゃいますが。
これはケースバイケースなので
「自由に書いてください」としか言いようがないのですが、
自由ほど難しいものはないことも分かります。

まずは先述したようにたくさん聴く事が大事。
例えば劇伴のような映像音楽の場合は演出に合わせて構成する必要があります。
シーンの展開は大きくないのに尺は長い時、
音楽はちゃんと展開しないと間が持ちません。
でも空気を動かしちゃうとお客さんの感情を誘導しちゃうから
空気感を変えずに展開するとか…

しまった…
余計ややこしくなってきた。
ちょっと劇伴論みたくなってくると話しが変わって来てしまうのでやめます。

要はどれくらい自由なのか沢山聴いて引き出しを増やしていきましょう!
という事です。
なんか最後力技ですみません。

まとめ

・何はともあれ沢山いろいろなジャンルのインストを聴きましょう。
・歌ではない主人公と仲良くなりましょう。
・正しいかどうかより気持ちいいかどうか。
でもこれって歌もの作ってる時も一緒でしょ?
・構成の引き出しを増やしましょう。

 

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ばいばい

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